会津清酒、春の楽しみ方(2024年)
爽やかな会津の春の訪れが育む旬の恵みと美味しいお酒。
蔵元とあいづ食の陣参加店に、おすすめのお酒と旬の一品の
組み合わせをお伺いしました。
鶴乃江酒造 代表取締役/ 向井 洋年 さん
<蔵元が選ぶ春の推し酒>
会津中将 うすにごり 特別純米
ほんのりオリの絡 んだ旨味とフレッシュなすっきり感が特徴!
鶴乃江酒造では「槽搾り (ふなしぼり)」という搾り方で酒造りをしています。木製や金属で造られた槽(ふね、大きな長方形の箱)にも醪 (もろみ)の入った酒袋を積み上げ、その重みでお酒を搾りますが、そこには細かな「オリ」が混じります。搾られたお酒は、タンクでオリを沈殿させ上澄みのみを瓶詰めしたり、濾過を行ったりしますが、この「うすにごり」はあえてオリを残すよう瓶詰めしたお酒。オリ独特の苦みとしぼりたての荒々しさを残しながら、お米の旨味とピリリとした発泡感のある爽やかな飲み口が楽しめます。
「日本酒は懐の深いお酒。四季折々、自由に楽しんでいただきたいです」と語る向井さんが、春に味わえる「うすにごり」の酒造りでイメージしたのは、山菜などの会津の豊かな春の恵み。オリの微かな苦みが、山菜のほろ苦さや青物の風味とよく合い、これぞ会津の春にぴったりのお酒だと感じたそう。ふきのとうなどの山菜、菜の花のからし和えやアスパラなど、春の香りと一緒に楽しんでいただきたい、春におすすめの一本です。(3月頃からの出荷。商品が無くなり次第終了。)
伝統を誇る老舗の酒蔵
槽搾りのようす
日本酒バー 會津蔵武 唎酒師/ 瀨田 和代 さん
<飲食店が選ぶ春の推し酒>
会津中将うすにごり 特別純米
開封したときのフレッシュな飲み口も良いですが、封を切って3日目くらいがおすすめの飲み頃。ほのかな甘味の中に、オリのかすかな苦みと軽い発泡感が加わったやさしい味に仕上がります。飲んでほっこりさせてくれる繊細なお酒です。春の食材の他、お豆腐料理などにもよく合います。
<春のお酒に合わせるなら、この一品!>
春アスパラ蒸籠(せいろ)
アスパラ専業農家の極太春アスパラを使用した蒸籠。素材そのものの旨味をシンプルに塩でいただきます。春の香りいっぱいの濃厚でジューシーな甘味が、うすにごりによく合います。
うすにごりにピッタリ!
春アスパラ蒸籠(せいろ)
落ち着いた雰囲気の會津蔵武店内